2017年、24本目の劇場鑑賞。
ケイシー・アフレックがアカデミー賞を受賞した本作。
ストーリーはよくある過去にトラウマ抱えた男の話。
でも少し違うのはそういう映画って最終的に過去を"乗り越えて"強くなるけど、この映画は"乗り越えられない"男を描いた作品。
ケイシーの抱えたトラウマがとても壮絶。本人が悪い所もあるけどそれでも可哀想。
警察署でのシーンは迫真の演技。心が一瞬で死んでしまった人間ってこういう顔するんだなと。
元々マット・デイモンが演じる予定だったそうですが、ケイシーで正解。
兄同様、彼の死んだ目が好きじゃなかったですが今作ではそれが最大限に活かされてる。
あの錆びた雰囲気はケイシーじゃなきゃ出せないですね。
元嫁役のミシェル・ウィリアムズも安定の演技。
終盤ケイシーとミシェルが向き合うシーンは泣ける。
"あの時心が壊れたの。あなたもそう。"っていうミシェルの台詞がもう辛くて。
ポスターのキャッチコピー通り、その心ごと生きていくんだろうな。
乗り越えることのできない男の、これからの人生を考えさせられた。