オリオンの息子

マンチェスター・バイ・ザ・シーのオリオンの息子のレビュー・感想・評価

3.8
公開時に見逃していた作品を、二番館でやっと見ることができた。

しみじみと見てよかったと思える逸品!

出だしは、小津作品のように市井に生きる何の変哲もない人が淡々と生きる描写が続くが、徐々に主人公の壮絶な過去が蘇ってくる。

登場人物は、みんないい人ばかりなのに、その時のボタンの掛け違えが摩擦を生み出す描写は脚本・演出共に、実にうまい!

ケイシーアフレックは兄と違って、チャラさが無く、不器用そうなところが役柄にぴったり。

主人公と、小生意気な若造に頑張れと声をかけたくなるラストであった。