心の強さ。
愛する人があなたのもとを去る時、あなたは耐えることができるだろうか?
二度と会うことが叶わぬ場合もあれば、再び会うことができても、気持ちが交わらないこともある。
主人公のリー(ケイシー・アフレック)は死んだように生きている。唯一、酒を飲んで暴力を振るう時だけ感情を露わにする。
カメラはそんなリーの心情を表すように、平坦に、ゆるりと人々を、風景を切り取っていく。
人の心は救済されるのだろうか?
彼らは、彼女たちは、これからも喪失感を抱えて、生きていくのだろう。しかし、人はそんなに強くはない。決して1人では生きていけるものではない。
ラストシーンには、ほんのわずかではあるけれど希望の光がみえる。
冗長になりそうな脚本やカメラワークを逆に緊張あるものにしたのは、ケイシー・アフレックの素晴らしい演技のおかげである。