ふわふわ

マンチェスター・バイ・ザ・シーのふわふわのレビュー・感想・評価

3.8
兄の死によってかつて住んでいた街に戻らなければならなくなった主人公は、否応なく過去と向き合う事になる…

主人公の現在と過去を淡々と見せることで、観ているこちらの感情を丁寧に導いてくれたような気がした。
もう1人の重要な人物、兄の子供(ルーカスヘッジズ、とても良い!)は、叔父と違って周囲と上手くやり、学生らしい生活を謳歌しているようではあるが、彼もまた心の奥の悲しみをストレートに見せない。だからこの2人が感情を思わず出してしまう場面では、胸が締めつけられるような気持ちになった。

そして、同じように悲しみを抱えた2人の行き着いたあの距離感に、私はしみじみとため息をついた。

1つ気になったのは、パツッとシーンをカットする編集があったところ。

ケイシーアフレックの演技は凄かったし、ミシェルウィリアムズはいつもの安定感。ラスト近くの、2人が話すシーンは本当に胸に迫るものがある。
心に残る一本だ。
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