KY

マンチェスター・バイ・ザ・シーのKYのレビュー・感想・評価

3.9
ケネス・ロナーガン監督作。

ボストン郊外で便利屋をしている孤独な男リーは、兄ジョーの急死をきっかけに故郷に戻ってくる。兄の死を悲しむ暇もなく、遺言で16歳になる甥の後見人を引き受けた彼は、おいの面倒を見るため故郷の町に留まるうちに、自身が心を閉ざすことになった過去の悲劇と向き合うことになり……。

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見せ方として観客に『どこまで過去の悲劇に感情移入させるか』が肝になるであろう内容だった。その意味で序盤から心を閉ざし『この男の過去に何があったのか?』というミステリー的視点を負わせる事を成功させたケイシー・アフレックが評価されたのも頷ける。

我が娘を事故で死なせた弟に我が息子を預ける兄の計らいという粋なストーリー展開や、主人公の自殺を試みる方だったり、物凄い地味な設定の中良くできた映画だった。
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