ゆき

マンチェスター・バイ・ザ・シーのゆきのレビュー・感想・評価

3.7
“I can’t beat it.”

兄が死んだ。遺言は16歳の甥の後見人となること。それは故郷に置いてきたトラウマと向かい合うことになるのである。

過去に囚われ自分の殻にこもる男の再生。
絶妙に濁しあう感じ、ちょっと男くさいようで女々しく感じてしまった。

ただ、最低限の画が続きセリフも余計なことは言わない。
静かにリーの時間に寄り添って考える余白を与えてくれるのかとおもいきや、生き急ぐかのように次々とシーンが押し寄せる。
蓋をしたくなる過去のひとつや二つ誰しも通るのだろうけれど、
それを惨めと捉えた人間には「優しさ」は消毒にも治療薬にもならないんだ。
ゆき

ゆき