このレビューはネタバレを含みます
最初は英語で観たら全然理解できなかったので、字幕を付けて再度鑑賞。アカデミー脚本賞を受賞した理由がよくわかる台本と作品の空気感。好きな映画だった
リーは酒による注意散漫で火の始末を怠り、娘2人と息子を死なせてしまう。この悲劇を前後に変わってしまった男、リー。
最初は幸薄いリーばかり映していたせいか、雰囲気そのものが陰気な感じがした。邦画によく感じられる感情の機微が読み取れる映画で、余白をうまく利用している。このタイプの映画を洋画で観るのは久しぶりだった
結局リーは140分通してほとんど変わらない。血の気が盛んでバーで人を殴るし、フレンドリーさのかけらもない失礼な男。言葉が汚い。そもそも笑わない。ケイシーアフレックの嫌い度が上がったけど、それは主演男優賞にふさわしい演技だから。『インターステラー』もこんな役柄で、兄のベンアフレックと違う良さがある。パトリックには手を挙げなかったところに愛を感じた。
最後のランディとの再会のシーンでの会話
「もう責めてない、愛してる」「救われたよ」
ランディの「I love you」をきっかけに少しだけ変化が見られたのが良かった。このシーンすごく重要!ミシェルの演技も素晴らしかった。ほんのちょっとしか変わらないけど、この変化を見れてよかった。
家族を不注意で失うなんて想像を絶する苦しみだし、演じるのもつらいと思うけど、ケイシーアフレックの陰気かつ確立した演技があってこその作品だった。音楽も世界観にあってた。またいずれ観たい。