ヴェルヴェっちょ

マンチェスター・バイ・ザ・シーのヴェルヴェっちょのレビュー・感想・評価

4.5
喪失とどう向き合うべきか。静かな描写を通して訴えかけてくる。

ボストン郊外でアパートの便利屋として働くリー・チャンドラー(ケイシー・アフレック)は、兄ジョーの急逝で故郷マンチェスター・バイ・ザ・シーに戻る。
リーは兄の遺言により、16歳の甥パトリックの後見人となり、過去の悲劇と向き合うことに…。

中盤でリーが故郷を離れることになった経緯が明らかにされるのだけれど、そのあまりの喪失感に愕然とする。
その喪失感を、台詞ではなく、繊細な演技でにじませているケイシー・アフレックが素晴らしい。
これぞ映画の中の映画と呼びたくなる作品。