えちぜん

マンチェスター・バイ・ザ・シーのえちぜんのレビュー・感想・評価

3.9
自暴自棄に生きる男を、ケイシー・アフレック一世一代のハマり役。長尺で重苦しい物語も引き込まれるストーリー。

取り返しのつかない罪と後悔。十字架を抱えて生きる男の喪失と再生。しかしこういうとき、女より男のほうが不器用で、長く引きずるものだと思う。

田舎だから、周囲の人は思いやりがある反面、それはいつまでもリーの過失を忘れないということ。それよりも同じく父を失った甥っ子のほうが、慰め合うでもなく、ぶつかり合うなかで、リーの魂は救済されていくという…。よく「喪失と再生」というけれど、そんなに簡単なことじゃない。本作では安易に明快な解決を提示しないで描いてくれていたのが良かった。「イン・ザ・ベッドルーム」と似た雰囲気( ͡° ͜ʖ ͡°)
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