マンチェスター・バイ・ザ・シーのNao1996のレビュー・感想・評価

ケイシーアフレックの抑えた演技、本当に上手い。前半は過去の罪を背負い、半ば脱け殻のように日々を過ごす彼の姿が表情、力の抜けた背中によく表れていた。途中、マンチェスター・バイ・ザ・シーで元妻と偶然会い、妻のくずれおちるほどに真摯な愛と謝罪の気持ちを受け止める彼の姿がそれまでと大きなコントラストを生む。
途中途中に、主人公リーの過去を挟んでいき登場人物たちの過去のありようをうまく伝えていく形が取られていく。また、無声でのやり取りをただ映すシーンでは音楽を効果的に用いて、逆にとても印象深かった。