ちろる

ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツのちろるのレビュー・感想・評価

3.8
アメリカ=ハンバーガー帝国となるまでにリックという男のこんな野心とゲスい戦略が基盤にあったとは、、、
マイケル キートンの悪巧み顔、光ってます!
今となっては都内の店舗数は減少して色々と心配なので殆どマクドナルドに足を運ぶことはなくなったけど、子供の頃親の手抜きランチといえばここだった。
勿論予告の時から心温まる創業ストーリーなんて期待してないから大体は分かってたんだけど、それでもとーっても複雑な気持ちで一杯になります。
だからこの作品の公開に目を瞑るマクドナルド社はある意味強いし(ほんとは嫌だろうが)、今のマクドナルド社にも本当の創業者であったディック&マックへの敬意が少しでもあると信じたいな。

ともあれテンポの良い画面展開、中高生が観てもわかるような経営戦略の描き方は見応えたっぷりなので、中弛みすることなんか一切なくラストはえっ?もう終わっちゃうの?という物足りなさすら感じる。
というかもっともっと細かく知りたいし観たいと思ってしまいました。

ゲスいと初めに書いたけど、やはりそれも含めてアメリカン・ドリームなのか?
怪物リックに描いてきた夢や思いのなにもかもを横取りされて、ディック&マックの哀愁漂う最後の姿なんか胸が苦しくほど切ないし、ローラ ダーン演じる奥さんの気持ちになったらもう色々と許せないし、なんだかなーってモヤモヤも残るけど、天才ではない人間が成功するって悲しきかなある意味こういう「横取り精神」みたいなものから成り立っているのだろうかと社会の仕組みを垣間見るブラックユーモアたっぷりの経営の裏教科書みたいなストーリーでした。
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