マクガフィン

ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツのマクガフィンのレビュー・感想・評価

3.8
アメリカ資本主義の象徴といわれるマクドナルド。そのマクドナルドの創業秘話を実話をもとにした、資本主義の哀愁漂う現実と理想や光と闇を凝縮している物語。

セルフサービスや客席の回転率が凄く高いシステムを開発してマクドナルドの原点を構築したマクドナルド兄弟。
その合理的で高品質である画期的なハンバーガー店に目をつけ、フランチャイズ化を展開して世界規模の会社にしたレイ・クロック。

クロックは貪欲で情熱的な野心家で、50代にもなって衰えぬバイタリティと行動力に圧倒される。

お客第一主義のマクドナルド兄弟の気持ちが、高品質で効率的で堅実な店舗運営と料理サービスを生み出したが、事業拡大・利益優先のクロックの志向にはそぐわないく次第に対立する緊迫感は秀逸。

意外と言っては失礼だが、当初は品質第一主義な高品質なことに驚く。

チェーン化を進めるが、兄弟との契約が足かせとなり思うような利益を手にできないクロックは家を担保にしてやり繰りし、偶然出会った税理士の助言をきっかけに、契約の抜け穴を利用した不動産投資ビジネスを実行し大成功する。

この不動産投資ビジネスがマクドナルドが他の企業のチェーンシステムと異なる点で、店舗の不動産をマクドナルドが所有し、フランチャイズ会社の売り上げの一部を賃貸料を徴収するシステムであり、「マクドナルドの本質は不動産業」と言われることがある原点や過程が描かれていて面白く、クロックが土をすくい上げるシーンが象徴的なメタファーに。

クロックと兄弟のどちらの視点に立つかで映画のイメージが全く異なる作風に。

この映画が、成功を収める過程に嘘や裏切りの暗部を描いていることがアメリカの懐が深いところである。
日本映画では大企業で膨大な広告料を払っている企業を題材にして暗部を描くことは無理だろう。

クロックの人生を諦めなかった根気に敬服する。
バイタリティと行動力が運と成功を引き寄せた所以だろう。