ずどこんちょ

ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツのずどこんちょのレビュー・感想・評価

3.6
《I'm lovin' it》どころじゃない。
ハンバーガー帝国を築いた男は、「好き」を飛び越えた「執念」で勝利を掴んだ男でした。

私自身、ビジネスの世界にはいないので主人公の執念に共感することはできず、むしろ弱者を食い物にする怪物にしか見えませんでした。経済の世界が合戦場で、生き残るには綺麗事だけでは済まされないことも理解しておりますが、好きにはなれない。

もっとも彼も皆が自分のスタイルに賛同するかどうかを求めてはいないでしょう。彼の理念に共感する一部の人間が付いてくれば、それで良いのだと思います。
マクドナルドを教会と同じくアメリカのシンボルに変えたように、彼にとってマクドナルドはビジネスの枠を超えたある種の“信仰”だったのかもしれません。
信仰に従わない異端者は切り離して生き残り続けたのでしょう。

私が生まれた時からマクドナルはすぐ近くにあって、子供の頃から何度も楽しんできました。家族で朝マックしたり、友達と夕方に集まったり。
ビジネスが美しくなくても、執念の味は確かに世界中の舌を支配しているのではないでしょうか。