【マクドナルド帝国誕生の暗部描く】
学生の頃、ヨーロッパ1ヶ月貧乏旅行で大変お世話になったフランチャイズ店、マクドナルド。食生活を見直した現在、ほとんど行くことは無くなったが、どんな誕生秘話があったのか気になり鑑賞。
残念ながら、多くの人がきっと期待するような苦労して、挫折して、周囲のサポートを得て最後には成功する…といったサクセスストーリーではなかった。
むしろ、The Foundersから事業を奪い、自らがThe Founderになる過程を生々しく描く作品に仕上がっていた。一方的に「創業者」Rayをビジネスに貪欲な傍若無人に描くのではなく、彼も彼なりの思想を持ってマクドナルドの仕組みを作った兄弟と口八丁手八丁を繰り広げるように見せている。
アメリカ人のビジネスサクセスストーリーは、「ソーシャルネットワーク」のマークザッカーバーグしかり、彼の名前を冠した作品Steve Jobsしかり、一癖も二癖もある。彼らの能力面での圧倒的高さと、性格面でのある種の「欠落」、その両面を描いている点で本作も同様であるが、不思議とマクドナルド創業物語は、その欠落部分に今挙げた２人以上の人間臭さを感じた。
Fortune Favors the Bold.
