2018年、映画館一発目。
午前中一回の上映になって、なかなか行けなかった。正月までやっていて良かったなあ。【シニア中心に結構入っていたよ】
語り継がれるナチスによる悲劇
本作はポーランド・ワルシャワの動物園が舞台。
冒頭、動物園主の妻、アントニーナが動物たちと飼育員さんたちに「おはよ!」と元気に園を回るカットから始まる。
この動物園の大きさ、園の雰囲気の良さ、動物も人間もこよなく愛している彼女の人柄が分かる、
そして、なんとも底抜けに明るいファーストカットが素晴らしい。
そこからわずか数分。動物たちの叫び声が響き渡る。
恐怖におののく動物たち。
ワルシャワにドイツ軍の空爆が始まる。
今までいろんな映画で空爆シーンを見てきたが、動物目線のシーンというのも記憶にない。
突然のことながら、動物たちには、爆発は恐怖でしかない。
動物たちの表情が戦争の恐怖を物語っている。
素晴らしい撮影である。ほんとにリアルな名シーン。
私はこのシーンで、「初泣き」をしました😭
そして、この映画の核になる動物園を使ったユダヤ人救出
緊張感とアントニーナ夫妻のヒューマニズムに、ハラハラしたり、グッときたり、
動物を殺し、人間を殺し、戦争は全てを踏み潰し、壊しながら進んでいく!
いつもながら、戦争の悪魔を見せられ、
年頭に「不戦の誓い」をする!
以前もどこかで書いたが、戦争は決して過去のことでも、遠い異国のことでもない。
私たちの今、戦争の足跡がひたひたと近づいていると感じている。
繰り返し、繰り返し、戦争を見続けていく、広めていく
→少なくても一年に一本は戦争を考える映画を見よう!キャンペーンをしなくちゃ!
さて、本作の方、アントニーナを演じたジェシカ・チャステインの圧倒的な存在感と演技力と美しさが素晴らしい!
傷付いた少女にそっとウサギを差し出す彼女に「2度目の涙」😭
多くの人を匿い、救っていた夫妻。でも、お互いに些細なことで傷つけ合ってしまうところも痛々しい。
ポーランドが占領された後どのように戦ってきたかについてのこちらの知識が足りないこともあるだろうが、
映画としては、やや説明と盛り上げ方がうまくないところもあるので、「後世に残るクラスの名作!」までには至らなかったかもしれないが、
年頭に観る価値のあるとても良い映画でした!
動物園の動物たちの名演技と名撮影にも拍手!