さかい

ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命のさかいのレビュー・感想・評価

4.0
鑑賞前のイメージ、ナチスに抵抗した美談+動物ネタ、って実話にしてもちょっとコテコテぎみでは?とか思ってたけど甘かった。動物が殺されるのを見るのはきつい
(危害加えてませんテロップなかったけど大丈夫か?)
呑気に動物園やりながら大勢の人を匿えるわけなかった。そこは本来の住民たちが爆撃や殺処分のために居なくなった、死の動物園だった
ナチスが特別に非道だからではない、動物園のある国が戦争をすればこうなるに決まってる。似た事は日本でもあったし、この程度のこと、観る前から想像できなければいけないことだった。自分の想像力の低さに少し気が滅入る
パンフ売り切れ、もっとはやく観に行けばよかった。余っても腐るもんじゃなし大してかさばるでもなし余計めに刷ってくれてもいいのに

原題はズーキーパーズワイフ、ちょっと邦題のダサさが気になる。マイティソーバトルロイヤルとかは愛すべきダサさ、それも映画の風情やわびさびと思うけど
パッと思いつくだけでも、ハイドリヒを撃て、ヒトラーに屈しなかった、ヒトラーから世界を救った…いかにもナチスものでございのような題が多い。日本ではその方がウケるのだろうか?
人類が共有し続けるべき歴史の暗部を、ナチスだけが異常ではなく戦争をすればどの時代どこの国にも起こりうる恐怖を、どっかの遠い国の大昔の安易な悲劇や美談におとしめることにはならないだろうか
映画の内容が変わるわけではないし、考えすぎだろうか
さかい

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