このレビューはネタバレを含みます
「大正時代末期の不穏な空気と閉塞感のなか、自由に生きたい、強くなりたい」と願った若者たちの話。
自由平等の理想を抱き過激な行動を厭わないギロチン社、庶民の間で人気のあった女相撲の興行、史実を知らなかった…。作品を観終わった後で調べたら興味深いし勉強になりました。
が、非常にスコアを付けにくい作品。うーん、なぜでしょう。出演者の演技は悪くないし。大震災、在日朝鮮、シベリア帰還兵、なかなか目を向けづらい事もしっかり描いてるのに。
行き場を失い追い詰められたような、どうにもならなくて叫びたくなるような、胸に迫るものが何か足りない…構成の問題でしょうか。ギロチン社の若者の話だけ、女相撲一座の話だけ、別々でも面白いかも。惹かれたけれども、もう一歩。
(ギロチン社)
中濱鐵:東出昌大
古田大次郎:寛一郎
(相撲一座)
花菊:木竜麻生
十勝川:韓英恵
玉椿:嘉門洋子
小桜:山田真歩
勝虎:大西礼芳