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菊とギロチンのMinCのレビュー・感想・評価

菊とギロチン(2016年製作の映画)
4.1
まず以ってギョッとするこのタイトル。赤松陽構造氏によるインパクト大なタイトルデザイン。
瀬々監督、構想30年、共同脚本:相澤虎之助氏(空族)、東出くん、KEEさん、川瀬さん、嶺くん。やややっ!観るしかないでしょう!と、前売り買って楽しみにしていた作品。

ちょっと気負いすぎたのか、『バンコクナイツ』1回目後のときのような、観た後フワッとした感じで、この映画の熱量、まだ消化しきれてないんですが、ちょっとこれは2回観てみるやつかな?と思ったりしてます。

通底しているアナーキーさ、反骨精神、真の意味でのインディペンデント精神は、瀬々監督、しっかり拝受しました。

反社会的インテリが「リャク」した金庶民にばら撒いて自分も放蕩する東出くん、高身長ゆえ人混みでも頭一つ高いところにいるかんじ、、無茶苦茶な人物演じてもやっぱりこの人めっちゃいい奴だってのがどうしても滲み出てしまってて好きだ。

浜辺のレイヴ、時代考証はガン無視なジャンベの響き、沖縄から来た女力士の顔面力、TRIBE感!

実際に女相撲なんて興行あったこともこの作品で初めて知りました。戦う女たち、『カリフォルニア・ドールズ』も良かったけど、こちらの力士の皆さんも気合い入ってて素晴らしい。
そしてそして、
いよっ!座長KEEさん、男前!
土俵の穢れを祓う炎の扱い、興行主や警察とうまくやってるようでも仁義は通す。2枚目と3枚目のあいだを自由自在のKEEさん適役。

爆薬持って持ち腐れ、後半のヒューマンドラマにモヤモヤしたけれど、、演技も初々しく新人お二人がフィーチャーされ、こうして一市民同士、一対一サシの関係性が生み出すstreamが新しい時代の幕開けstreamへの奔流となっていく、そういう事かとも合点した。

なんだか役者陣みんな、とてもいい顔してたな。
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