りっく

菊とギロチンのりっくのレビュー・感想・評価

菊とギロチン(2016年製作の映画)
3.9
とにかく役者たちの気迫と、構想30年の末に完成にこぎ着けた瀬々敬久の想いが3時間以上持続する熱量の高い超力作である。

関東大震災以後の混乱した日本で、反体制反政府を掲げ、威勢良く革命を目論むが、悉く失敗する弱き青年たち。そして興行から雨乞いの意味合いまで含む女相撲に励みつつ、夫や親や祖国から逃げてきた女性たち。

そんな反抗する若き男女が出会い、傷つきながらも声を上げ、文字通り突っ張りながら壁となるものを跳ね返そうとするエネルギー。それが、まるで女性の駆け込み寺のようにも見える神聖な土俵に上がってくる警官隊を女力士たちが泥まみれになりながら跳ね飛ばしていく、あるいはまるでのび太のような出で立ちで何もできなかった青年が爆弾で愛する女の夫を吹っ飛ばすラストで大団円を迎える。