菊とギロチンの作品情報・感想・評価 - 3ページ目

「菊とギロチン」に投稿された感想・評価

s

sの感想・評価

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右傾化する社会の中で、肉体をぶつけ言葉をぶつけ、自由と平等を求め抗い続けた男と女の闘い
「希望なんてないなら何でもやっちまいな!」
あー凄かった
kappazusa

kappazusaの感想・評価

4.4
強くなりてぇ。どうせキボウもねえなら、好き勝手にやってやる、クソクラエだ。無政府主義、上等。
展開が急すぎて話しの流れについていけなかった。次の展開を楽しむことが出来なかった。ちょっと苦手。
もはやラストがどうなるのか?なんて興味もなくなりボーッと観てたら、棺桶のシーンで目が覚めた。びっくりした。
映画観てるというより舞台のお芝居観てるような感じだった。
2018/07/29 テアトル新宿
『菊とギロチン』
大正ロマンが最高な青春群像劇。

何よりその熱量ッ!!
圧倒的ッ熱量ッッッ!!!!

混沌の時代やそれに翻弄される人々がシュールで笑ってしまうというのもあるが、彼らは真剣に滑稽でドロドログチャグチャで、真剣。

天皇陛下万歳のシーンなんて素晴らしい
お前らさっきまで何してたんだと言いたくなるが彼らは真剣そのものなんだ。

皆、己が信念を吐き出しぶつけ合う
自由だァ!平等だァ!菊とギロチンだァ!
「おら強くなりてぇ〜!」

今年の8月はちょうど夏風邪を引いていたのだけれど、わざわざテアトル新宿まで本作を観に行った。客は全然いなかった。しかし夏風邪が吹っ飛ぶぐらいの勢いと映画的エモーショナルが本作には宿っていたね。

大正時代に実在したと言われるアナキスト集団「ギロチン社」と女相撲興行一座が絶妙なまでにシンクロナイズド。ある意味狂った掛け合わせなのだが、瀬々監督はそれを承知の上でこのような無謀な映画を作ったんだと思う。かつての不穏な時代に現代との共時性を見出し、最後に「のこったのこった」で締め括るのがまた粋で、各々のエピソードに現代日本の病理を思わせるメタファーが。そこだけ「バンコクナイツ」にも通じる。

主演の東出昌大くんや寛一郎くんも初々しくていいが、新人女優の木竜麻生さんが特にしたたかで魅力のある女性を演じており素晴らしかった。監督の前作「ヘヴンズ・ストーリー」はちょっと凹む出来だったが、本作はバッチリ瀬々さんの本来の威力が発揮されていて安心した。頑張れ瀬々ムッシュ!
EnzoUkai

EnzoUkaiの感想・評価

4.1
生まれてこの方、自分自身の倒錯したフェミニズムは更新と刷新、そして模索の連続だったと自覚している。
そして、いまだに女性とどう向き合うのが正しいことなのか、その正解には至ってない。
昭和40年、戦後20年目のこの年に日本に生まれ。戦後の平和や人権教育を受け、恐らく戦後世代の申し子として新人類と呼ばれた世代でもある私にとって魂を揺さ振られ続ける三時間だった。

昨今のMetoo運動やレイシズムは置いとくとして、どうして人間は同種である筈の人間の差異ばかりを見ようとし、位置づけしようとするのか?
歴史はそれを人類の愚かさの証左として見せ続けてきた。
何故、無意味な束縛を強いられ続けいまだ解放がなされないのか?
その答えは一つしかないと思う。力の問題なんだと思う。多数という力、強靭な肉体による力、こうした力がなんの裏打ちもない正義を生み出してしまう。強い側に立った人間の想像力の欠乏、思考停止がその差別に拍車をかける。
そして、被差別者たちは精神の自由を拠り所に、その物理的な強さを強靭な精神力に置き換え闘うしかない。
今作では、この儚い闘いを見せつけられ、涙するしかなかった。

女性が目覚ましく社会進出していく姿を数十年に渡り見続けてきた一方で、生き辛い思いをいまだに多くの女性たちがしてるのは何故か?いまだに女性たちは職場や家庭、あまりに多くの役割が与えられ過ぎてる。首尾よく社会的な上位に着けた女性は反転して同性である女性を攻撃し始める話もよく聞く。
男性としてこうした現実を深く受け止める、また一つの契機になった一本だった。

少なくとも4回以上泣けた。
色んな意味の涙が込み上がって仕方がなかった。
ro

roの感想・評価

3.0
キャラクターが持ってる感情のエネルギー量がすごいのは伝わってきたけどセリフは三割くらい聞き取れなかった。
人の暴力性みたいなのが突然表出したときにハッとするというかゾッとするというか・・・みたいな感覚はヘブンズストーリー観たときを思い出した。
satoshi

satoshiの感想・評価

4.5
 『64-ロクヨンー』『有罪』など、近年、大規模公開作品でスマッシュ・ヒットを連発している瀬々敬久監督。彼が構想30年を費やし、クラウドファンディングなどを駆使してようやく制作までこぎつけた本作。最初はそこまで観る気が無かったのですが、評判を聞いているうちに観たい気持ちが大きくなってきて、しかも時間的に観られるということで鑑賞してきました。

 結論として、変わった映画でしたけど、とても面白かったです。上映時間が約3時間と長いですが、それが全く気になりませんでした。本作は、「女相撲」と「ギロチン社」という一見すると全く共通項のない2つを合流させ、「時代と戦う人たち」を描きます。

 今よりもずっと女性に対する権利意識が希薄だった時代。「女である」だけで女性が今よりも生きづらかった時代が確かにありました。本作における女相撲は、(実際にはもっといろいろな理由があるみたいですが)夫から暴力を受けていたり、生まれの関係でどこにも行く場所がない女性たちが集まる場所として描かれていました。中でも特にフィーチャーされているのは主人公の花菊。彼女は生きづらい世界と戦うため「強くなる」目的で相撲の世界に入って行きます。この相撲のシーンの迫力が凄くて、見入ってしまいました。また、それ以外の女性も、「体を売って日銭を稼ぐ」ことを「生きるための手段」として描き、したたかに生きている姿を描いているのにも好感が持てました。

 対して、ギロチン社はアナーキズムを掲げる組織ですが、実際はダメダメ。「資本家どもが労働者から搾取した金を奪い返す」名目で”略”という名のカツアゲをやっていて、それを革命のための資金にするのかと思いきや、やっているのは風俗に行ってダラダラ飯を食っているだけ。ハッキリ言って最低です。しかし、パンフレットによれば、実在のギロチン社は曲がりなりにも理想は持っていたようです。

 アナーキズムと女相撲。全く関係のない両者ですが、共通しているのは「時代に抗っていた人たちである」という点。劇中で描かれる時代は、今よりももっと不寛容な時代で、「反政府」と見られただけで捕らえられるし、朝鮮人というだけで差別の対象です。そんな時代に大人しく黙っているのではなく、前を向いて戦おうとした人たちです。この2つが一緒になるから、タイトルが『菊とギロチン』なのです。
 
 そしてこれは映画そのものと通じていきます。瀬々監督がデビューしたピンク映画では、何をやってもよかったのです。その中には映画界を、そして世界をも変えようという気概に満ちていたそうです。現在ではそれは失われつつありますが、世界は再び不寛容な空気に満ち始めています。そんな時代だからこそ、再び戦う意思が必要になるのだという、監督の熱い意志が伝わってくる作品でした。
wada

wadaの感想・評価

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期待もあった分、個人的にはすごく微妙だった。大事な部分を台詞で長々言わせるの止めた方がいいと思う。このシーン必要か?っていうのも結構あって…もっとシンプルで良かったんじゃないかなって思う。
mmgo

mmgoの感想・評価

4.0
今年の日本映画話題作の一つを遅ればせながら観賞。
ガツンとやられたのは傷つきながら女相撲に取り組む一座の姿。大好きな映画『カリフォルニア・ドールズ』とも重なったし、かなり長尺を使って試合の様子を映すシーンは何故か涙が流れた。
つらい現実を帰るために、「強くなりてぇ」と四股を踏む花菊たち女力士を見て、自堕落な己を反省する。