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アルビノの木のkili00のネタバレレビュー・内容・結末

アルビノの木(2016年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

都市と田舎の関係性、生命とは、シンボリックなものは神聖化して守るのに、その辺りの木は切り倒す、人間中心的な自然観とか、、
シンボリックなものを守る、それもまた人間の価値感、
生命は平等で、そのあたりにたくさんいる鹿は獣害で、人間の「害」と思われ、シンボリックなものが神さま、、
生命は平等なのに。

神聖なものへの畏れ、を抱いているのが少し救いに見えたな、、
都市住民が、田舎暮らしを不便とか何もないとか、都会の価値観で切り捨てるのとか、逆に空気が美味しいとか、食べものが美味しい自然がたくさん、と都市住民が言っても田舎のひとは、自然もおいしい食べものも当たり前過ぎて、ここには何にもないから活性化したいと言う。

神さまに自然に委ねる生活が、頼りなく見える

圧倒的な自然美、鉱物、川、水…
今回パソコンで観ましたが、これは大きな映画館のスクリーンでぜひ観てみたいです、、

生命はただそこにあり、それぞれが平等であるはずなのに、他方ではシンボリックなものとして大切に守られている。

一方では、人間にとっての「害」と扱われ、撃たれた後も生命がせめて何かに活かされれば、少しは救いもあるものの、ただそこに、ごみのように生命が捨て置かれる…。

鹿の数が増え過ぎているのは、人間のライフスタイルが変化し、里山での活動が減って日常生活と里山が遠くなったこと、農業の衰退、高齢化などが原因です。
人間が作り出した問題ともいえます…。
しかし、鹿の数が増えすぎてエサを求め山を下りてきて、畑の農作物を食べ尽くし、全国で被害が多く出ているのも現実…。
「害」とは、何なんだろうか、、
鹿も生きるために食べているだけ。
人間も生きるために野菜やお米を作っている。共生していけないのかな、、

ラスト、生命が継いでいかれ、そこにある文化や歴史が続いていくことを示唆しているような気がしました。
驚きました、、
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