小一郎

見栄を張るの小一郎のレビュー・感想・評価

見栄を張る(2016年製作の映画)
3.4
葬儀で参列者の涙を誘う「泣き屋」の女性のドラマということで、齊藤工監督の『blank13』で「泣き屋」にちょっとだけ興味を持った自分にキャッチーな物語ということで期待して観たのだけれど…。

売れない女優の主人公が、亡くなった姉の一人息子の面倒を自分がみると「見栄を張る」。シングルマザーの姉は泣き屋で、それなら自分もできるだろうと、姉の勤め先で働き始めるが…。

テーマは良いけれど、大事なものが足りない気がする。それは「泣き屋」の力が映像で伝わっていないことじゃないか、と。

言葉では説明されている。大げさに泣いて悲しみを盛り上げるということではなく、「亡くなった人が存在しなくなったことを参列者に伝えること」だという。だからその泣き方、その涙は、参列者の胸をじわーと打つようなものなのだろうと思う。しかし、それがどういうものかイマイチわからないから、主人公が成長したということにもリアリティを感じなかった。

本作で言うところの「泣き屋」の力を表現するのはとても難しい気がするけれど、そもそも泣き屋の人の涙に誘われて泣くということがあり得るのかも疑問に思ってしまった。監督さんはそういう経験をしたのかな?

●物語(50%×3.5):1.75
・題材は良い、と思う。

●演技、演出(30%×3.0):0.90
・「泣き屋」の力がわからなかった。

●画、音、音楽(20%×3.5):0.70
・映像キレイだったかな。