このレビューはネタバレを含みます
私の親が作った家族、また妻の親のそのもの。
昭和にはこの映画に登場するような場面がいくつもあった。
家族で入る蚊帳、柱の背比べ、逆立ちの練習、豆腐屋へのお遣い…。
私達は子ども達に何を家族として残してきただろうか。
それに引き換え親は家族として大切な事をいくつも残してくれた。
画の一つ一つがジワジワと心を共振させる。
忘れていた日本の原風景がそこにある。
季節の彩りは思い出と重なり、雨の後家族という木は芽を出して幹を太らせ、花が咲く。
自然の息吹と人々の生きざまがコントラストを持って美しい結実を見せる。
いい映画です。