HARUSUI

殺人の輪廻のHARUSUIのネタバレレビュー・内容・結末

殺人の輪廻(2015年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

韓国映画を1度観ると、韓国映画の予告編を見ることとなり、おもしろそうな映画は、観たい映画リストに加入するため、この頃、韓国映画の鑑賞が続いています。
この映画も予告動画で興味ひかれて鑑賞です。
母娘の元に、窃盗で刑務所にいた男が刑期を終え戻って来るが、すでに母と男は離婚しており、母は捨て台詞とともに追い返す。そして男は、殺人という新たな犯罪を犯す。
男は、逃亡のため母娘の暮らす家に忍び込むが、刑事に捕まり逮捕。その際、誰かが撃った銃弾が母にあたり、死亡。銃を持っていたのは娘キジョンか?男か?刑事か?
娘が何気なく手にした銃が暴発したと思われる映像があるのと、刑事が、上層部に「娘が…」と答えるシーンがあったので、自分は、娘が母親を殺してしまったのか〜小さい子が重荷を背負ったな、と思いました。
娘役の子が、とにかく可愛いです。目がキラキラしていて、笑顔もキュート。

刑事サンウォンの養女になった娘は名前をジョンヒョンと変え、10年後、過干渉のお父さんと仲良く生活しています。ただし、犯人の子供ということは、養父のサンウォンしか知りませ。10年前の実父逮捕の時、キジョンは失踪したことになっているからです。
これって、現実問題、無理な話だと思うのですが。
養子縁組するにも、娘の元の戸籍が必要となるはず。裏社会に頼んだのでしょうか?詳細は不明ですが、サンウォンをお父さんと慕い、サンウォンも本当の娘と思って愛情を注ぎ、幸せのようです。良かった、良かった。

ジョンヒョンの高校に新しい担任の先生が赴任します。 明るい性格で、友人も多いジョンヒョンを、暗い目で見る担任。
気付けば、ジョンヒョンの首を締めていました。
これには、驚きます。
目撃者もいることだし、大問題になります。ただし、何気に教員に漏れることなく、普段の日常へ。えー?

担任は、10年前にジョンヒョンの実父ジチョルが殺した女性の婚約者でした。
結婚を数日後に控え、幸せだったカップル。車で移動中、彼女を怒らせてしまい、車から降りた彼女を、彼は置き去りにするという失態を犯すのです。
運悪く、彼女はジチョルと出会い殴殺。この瞬間、凄まじい執念の復讐という感情が、婚約者の彼に生まれ、10年間その感情は衰えることなく、担任と生徒としてジョンヒョンに出会うのです。
被害者の感情は、何十年経っても変わるものではないのでしょう。
許す。忘れる。こんな言葉、簡単にできないから、被害者は苦しくて、辛くて、当たりどころもなく…ただただ、しんどい。

深酔いしたサンウォンがジョンヒョンに会いに来ます。ほとんど酩酊のサンウォンをホテルに連れていき、甲斐甲斐しく寝る体勢を作ってあげるジョンヒョン。
銃を手に取ると、ジョンヒョンは銃を構えます。銃口の先は、まっすぐサンウォンへ。
え?何故?だって育ててくれた養父ですよ?銃を持って10年前の記憶が蘇ってしまったのか?サイコパスなのか?
このあたりから、10年前の事件はそう簡単なものではなかったのか、という考えに至りました。

ある日、ジチョルの死刑執行の決定がニュースになります。
ジョンヒョン、担任で婚約者チョルン、サンウォン、それぞれが思惑を抱え動き始めます。
サンウォンは10年前のジチョル逮捕時を思い出していました。
ジチョルとサンウォンが揉み合いになり、拳銃が小さいキジョンの側に落ちます。不思議なものを見るように、キジョンは拳銃を構え、危うくのところでサンウォンが取り上げます。
再び揉み合いになるジチョルとサンウォン。ジチョルがバランスを崩し床に倒れ、サンウォンが銃口を向けます。小さいキジョンは、お父さんが殺されると思い、ジチョルの側に。すでに、サンウォンは引き金を引くところです。母はキジョンを庇い、被弾したのでした。

母が死んだのは娘のせいではないのか!
刑事は自衛ってこと?
そう考えると、サンウォン最低だな。
そういえば、ジョンヒョン、サンウォンに拳銃向けたことあった!娘、覚えていたのか〜
ここでイロイロ合点がいきます。

チョルンは、サンウォンとジョンヒョンを拉致し、娘に養父を殺させようとします。
ためらうことなく、拳銃をサンウォンに向けるジョンヒョン。
「私は悪くない」
ジョンヒョンが言うこのセリフ。前にも、1回どこかで叫んでいたが、それを被害者関係者に言ったらダメでしょう。
確かに、あなたは何もしていないし、罪を犯したのは実父だけれども、家族として、被害者関係者に、私は悪くないし、知らないし、関係ないもん的なニュアンスは、ダメでしょう。

ジョンヒョン涙ながらに、でも、やはり正しいことは自分が死ぬことだと言い、銃口をゆっくりと自分の頭に当てます。
止めに入るサンウォンとチョルン。
チョルンはその場で死亡、ジョンヒョンも重体。
数年後、サンウォンが出所します。何の罪か?意図的ではないにしても母を殺して、隠匿した罪でしょうか?日本の法律では、実刑まではないと思われるのですが、韓国では服役しなくてはいけないようです。
迎えに来たジョンヒョン。何も言わずに歩き出すサンウォン。後を追い、並んで歩くジョンヒョン。で、終了。

気付けばあらすじ全部書いてしまいましたが、復讐劇は韓国映画の王道ですね。
あらすじを全部書いてしまうが、感想は少ししかないという…
へ〜、あっ、ほ〜、という構成でもなく、少し重く暗い映画という印象です。
それ以外は、突起事項もないです。
婚約者のソン・ホジュンが格好良いのと、殺された彼女イェジ・セオが超絶綺麗です。
予告編は面白そうでしたが、最後まで観た感想はつまらなかった…かも?です。
HARUSUI

HARUSUI