「私たちは何も悪くない。社会が悪いんだ」
っていうセリフが沁みますね。
「強いものを守って弱いものを追い詰める法律」とかも。それに対して女刑事が言った「我が国らしい法律」ってのも。
あと、バスタブに沈むシーンで水越しにゆらゆら揺れる明かりが、徐々に定まっていく演出。好きだなー。
平凡に生きてくはずだったのに、事故に遭って、言語障害を患って、家族も失って。
そして強姦に遭って。ボロボロになって。誰も取り合ってくれなくて。追い討ちもかけられて。
元射撃選手って設定が活きに活きて、復讐劇始まって以降は、眉間にも股間にも心臓にも見事に銃弾を命中させてくれます。ちょっとスカッとする。けど、それで解決、ってこともあるわけないし、主人公の背負う悲哀が増幅しすぎて。見てて辛いね。
ラストは、韓国映画らしいっちゃらしいな、と思って納得。皮肉とか挟んでくるのも、やりきれなさ満杯になるのも慣れっこ。そういう展開が好きだし、だからこそ韓国サスペンス見るんだけど、決して気分良くはならないからやっぱちょっと嫌だよね。複雑。
女刑事は結構出張ってくるし重要な役どころだと思うんだけどちょっとパンチ弱かったね。あと後輩刑事くんは、ちょっと勘が働いただけでほぼ役に立ってなかったね。肩ポンポンとかいいから、って思った。
主人公の女優さんがとにかくかわいいんだー。スポーツ選手ぽい顔つきしてるな、って第一印象から、伏し目がちな表情はめちゃめちゃに綺麗だし、ふとした表情はかわいらしいし。めちゃめちゃにタイプだからこそ余計この映画見進めるのが辛くなったよ。
強姦もの、誘拐もの、組織悪もの。韓国サスペンス三大あるあるかな。この手のストーリーが多すぎるよね。好きだから観ちゃうんだけど、もれなく鬱な気分になる。普通に暗い気持ちになる。
でも、この手の話が多すぎるのって、やっぱそれだけ題材になったり元になったりする事件や現実があるのかな、とかもふと思っちゃったりする。
