emily

迷えるオトナたちのemilyのレビュー・感想・評価

迷えるオトナたち(2014年製作の映画)
3.5
田舎に引っ越しをし二人目の子作りを頑張るルイサと、作家のアルベルト。生活は非常に苦しく、アルベルトも思うように作品が書けないでいた。アルベルトの兄は元妻の元に子供が二人いて、たまに子供たちと会っている。一回り以上年下の彼女もいる。ルイサの姉は独身でなかなか好きになってくれる人が現れない。それぞれの物語が静かに語られて、ブラックユーモアと懐かしい空気を交えたスーッと心を温かくしてくれるような作品。

スペインの田舎の風景が非常に美しく、女性の強さ、男性の情けなさ、人の弱さなどコメディタッチで描かれています。スピード感のある会話と、その展開にセンスの良さを感じるし、想像の会話も口の動きと合ってたり、非常に会話を大事にしてる作品です。

この映画のもう一人の主人公は羊。いろんなシーンで羊たちが出てきて、明るい音楽とともに、瞬間を止めるような感じで侵入してきます。まるでちょっと休憩しませんか、少し立ち止まってみませんか?と言ってるかのよう。
そうして会話にも出てくる列車を人生とたとえたような表現。そのまま原題につながっていく訳ですが・・

人生いろいろあるけど、時には立ち止まって休憩することも必要。列車はいつだって待っててくれる。もし乗り遅れても、また次の列車に乗ればよいだけ。
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