ニクガタナ

ウインド・リバーのニクガタナのレビュー・感想・評価

ウインド・リバー(2017年製作の映画)
3.5
子どもを失った親の悲しみと怒りが全編みなぎるサスペンスミステリー。もっと犯人探しの本格ミステリーを期待してたが、犯人にたどり着く流れがほぼ偶然で残念。ジェレミー・レナーもエリザベス・オルセンも好演してたと思うがなんかちょっと物足りない。今作の監督が脚本を担当した「ボーダーライン」にストーリーラインが似てた。その土地が抱える問題を全く把握せず放り込まれて使えない女性FBI捜査官と私怨に囚われた男という設定から似てる。出来が劣るのはヴィルヌーブ監督との力量の差か?とは言え初監督でこの出来は恐れ入る。重さは一級品。コーラス活かした流行りの音響効果が効いてる。娘を失った男親二人の法要の抱擁、その後の男泣きが切ない。一人の父親として共感して涙。犯人が明らかになるクライマックスがいろいろベタながら見事なサスペンス演出。猟銃の威力ってあんなにすごいのね。だいぶ離れて撃っても人がボンボン吹っ飛んで、その都度こっちが驚いて椅子から軽く飛び上がってた。天気がつながらないシーンでの「ここの天気は変わりやすい」みたいな不自然なセリフは撮影事情をごまかしてるんじゃないの?雪原ロケ大変そうだけど。
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