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ウインド・リバーのピッコロのレビュー・感想・評価

ウインド・リバー(2017年製作の映画)
4.5
生きていくために必要なのは運ではなく・・・。

見ごたえがあって、凄くいい作品でした。
脚本を担当した「ボーダーライン」が、かなり好きなので期待して観に行ったのですが、その期待を軽く飛び越えていきました。

サスペンス映画だと思っていたら、なかなか重いテーマを扱っている作品。

アメリカ、ワイオミング州。先住民族が住む深い雪に囲まれたウインド・リバーで一人の女性が遺体で発見される。

この映画の舞台となるウインド・リバーは、雪山の厳しい自然環境や不安定な気候のため捜査が打ち切られることがしばしば。先住民の失踪者は、把握できておらず不明である。この映画では、先住民の差別問題が描かれている。

なのに、自分は途中でそのことを忘れてしまい、サスペンス映画として食い入る様に鑑賞してしまった。
最後にテロップが出て思いだす。ダメじゃん。
重いテーマが背景にあるが説教くさくなく、全体的に緊張感が漂っているので濃厚な2時間を堪能することができました。

主演はジェレミー・レナー、エリザベス・オルセン。
MCUでもこの二人は、少し関係があるので、MCUファンにはたまらない作品でもあります。
アベンジャーズでは一度もカッコイイと思ったことがないジェレミー・レナーですが、本作はめちゃくちゃカッコよかったです。
あんた、やればできるのね。笑

本作では、ハンターの役柄。
終盤の銃撃戦が最高でした。これぞ、プロの仕事。
くうーーー。サイコーーー。
この事件の結末のつけ方も、良かったです。
その際、ある人物に言うあるセリフが心にズンと響きました。

テーマもしっかり描き、エンタメとしても楽しめる。
なかなかの傑作ではないでょうか。

この世界で生き残るには運なんて必要ない。
自分の力で生きていくこと、戦うことが大事なんだ。
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