natsuki

ウインド・リバーのnatsukiのネタバレレビュー・内容・結末

ウインド・リバー(2017年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

気になってたけど観に行けてなくてとりあえずネタバレみたら、もう絶対映画館で観なきゃだめだってなって、下高井戸まで行ってきた。

初めて怒りで体が震えた。
雪の中、裸足で走った彼女たちを想うと、悔しくて涙がでた。
自然より何より、人を不幸にするのは人だという真実。
何もかも奪われた人たちが、法に守られずに生きる世界があるという真実。
無秩序の中で女という性の弱さが浮き彫りにされて、苦しかった。

スクリーンいっぱいの白い景色が綺麗で、孤独で、呑み込まれそうだった。
スノーモービルで自由自在に駆け回るシーンがめちゃくちゃかっこよくて、鳥肌、、。
映像と音楽にどっぷり浸かること、感情を刺激すること、考えさせること。映画としてとてもよく出来ていたと思う。
映画監督という仕事の意義深さを感じた。

誰も救ってくれない。生きるか、諦めるか。
犯人を追い詰めても痛みは消えない。コリーが「世界には勝てない。だから感情と戦う。」と言う。なんでだよ。戦うべきは、変わるべきは、絶対に世界だ。
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