いずみたつや

ウインド・リバーのいずみたつやのレビュー・感想・評価

ウインド・リバー(2017年製作の映画)
4.0
アメリカのド田舎(辺境)を描いた作品が好きです。
その多くが暴力的で、排他的で、まったくもって前時代的でジーザスクライストなものが多いからですが、今作にも驚かされました。

先住民居住地の現状ってこんなに酷いのか!

子どもの頃に観たジョニデの『ブレイブ』も先住民居住地が舞台だったことを知り、この映画をキッカケに点と点が線で結ばれました。

土地を追われ、居なかった者のように扱われてきた理不尽は、現代もこうして先住民を苦しめ続けている。

雪原を染める血は、アメリカが築いてきた暴力の歴史と言っても良いと思います。

ジェレミー・レナーが西部劇でいう法の執行人のようですが、その銃口は今、見たくないものから目を背けてきた人々に向けられているのです。