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ウインド・リバーのpepoのレビュー・感想・評価

ウインド・リバー(2017年製作の映画)
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ウインド・リバー

『あらゆる人口動態調査により、行方不明者の統計が蓄積されている一方で、そこにアメリカ先住民族の女性は存在しない』というテロップが
最後に流れる。
Wind Riverは先住民族保護区の名前。
現代を生きる人々には手の届きようもない歴史の遥か上流で生じた差別が、未だに止まない雪のように降り続いて、少女を殺しその親達に死ぬまで消えない苦しみを与え続けている。
「お前も奪っただろう」「何を奪った?」というコリーの静かな問いかけが孕む重さと烈しさが観た後も胸に蟠る。
「起こってしまった悲劇のその後」を描く劇中で、メインの事件のケリはつくけれどそこにカタルシスは無い。終わってもなおひたすらに募る鬱屈が制作側の誠意のようにも思えた。
テイラー・シェリダン フロンティア3部作の3作目。