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ウインド・リバーのtotoruruのレビュー・感想・評価

ウインド・リバー(2017年製作の映画)
4.2
ヒューマニズムに溢れた、社会派サスペンスドラマの秀作。
 
 

アベンジャーズのホークアイとスカーレット・ウィッチの別ミッション。
 
雪深い町で起きた少女の不審死を解決するために、アベンジャーズから二人が特命で駆り出されました。

なんと今作品でホークアイはライフルでの狙撃術もマスターしています。
 

…と、冗談はさておき🙇

 
 
 
ネイティヴアメリカンの保留地問題という、アメリカが抱える闇に切り込んだ作品。
 
監督は『ボーダーライン』『最後の追跡』で脚本を努めたテイラー・シェリダン。
今作でも脚本を努め、監督としては今作がデビュー作となります。
 
キャストは、先に挙げたジェレミー・レナーとエリザベス・オルセン。
 
 
まるで試練の地であるかの如く、極寒の寂れた大地。
 
雪が何もかも覆い尽くす町で見つかった少女の無惨な遺体。
 
真実は…
 
 
…なんとも言い難い、考えさせられるものでした。
 
 
白人のために地方に追いやられたネイティブアメリカン。
 
ネイティヴアメリカンの保留地では、失踪事件や死亡事件が多数発生しているにも関わらず、被害者の人数が明らかになっていない…。
 
言い換えれば、事件として扱われずに調査すらされていないという驚愕の事実。
 
そんなアメリカの闇を痛烈に社会批判した、サスペンスと社会派ドラマが融合した見事な作品でした。
 
 
そして、ジェレミー・レナーの抑えた演技が素晴らしかったです。
 
派手な演技ではなく、瞳やちょっとした雰囲気で“怒り”“悲しみ”“やるせなさ”を表現した演技はお見事でした。
 
また、被害者の父親にそっと寄り添う姿は泣けてきます。
 
 
 
因みに『ボーダーライン』『最後の追跡』は、アメリカ西部開拓地域を舞台にした“フロンティア3部作”とのことで、『ウインド・リバー』は最終章にあたります。
 
他2作も素晴らしい作品なので、未鑑賞の方は是非どうぞ。
 


 
 
おまけ
 

ジェレミーの相棒のエリザベス・オルセンも良かったです。
 
良かったです…
 
良かったけど…
 
 
ウェアを着込んでいたこともあり、ちょっと野暮ったかったのが画的に残念だったかな。
 
まあ、寂れた雪国の設定だからしかたないところもありますが…
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