こやち

ウインド・リバーのこやちのレビュー・感想・評価

ウインド・リバー(2017年製作の映画)
4.2
ワイオミング州のネイティブ・アメリカン居留地ウィンド・リバーで起きた事件を巡るストーリー。ミステリー仕立てだが、ネイティブ・アメリカンの現状と絶望、そしてそれを受け入れて闘って生き残っていく強さをも描いている。

ジェレミー・レナーの寡黙なハンターがかっこよかった。構えずに日々の仕事の様に獲物を追い詰めていく。ライフルの威力って凄いんだなと実感した。確かに熊や鹿を撃つんだから人間なんてぶっ飛ぶかもね。
銃撃戦後に現れた彼にホッとした。彼の強さと隠れた優しさ。うう、頼りになるわぁ。
女の子のパパが死化粧の仕方が分からない。教えてくれる人がいない。って言っていた。ネイティブ・アメリカンの現状を表している様だった。そうやって文化も途絶えていくのか。と思った時、身近にあるアイヌの問題には余り関心を持っていなかった自分に気付いた。ああ。

昔、ワイオミングのここら辺に遊びにいったことがある。雰囲気は北海道に似ていて、空が広いでしょってスーパーのレジの人が自慢していた。標高が高くて空気も薄いし気温も低い。冬はさぞや極寒だろう。そんな不毛の地に追いやっておいて自立して暮らせという。街には昼間から酔っ払いのおじさんが歩いていて、ちょっと怖かった思い出。今思えば、年金で生活してるネイティブだったのかな。

−30℃で激しい運動をすると肺胞が凍って破れちゃうってちょっとショック!厳冬期に幌加内に遊びにいく時は気をつけよう。まつ毛や鼻毛が凍りつく事は確かにありますが。
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