このレビューはネタバレを含みます
大事なものを次々に奪われた。それでも生き残った者たちはこの土地で生きていかなければならない。雪と静寂しかない、ウインド・リバーで。
一面雪に覆われた世界からはどんなに走っても抜け出すことができない。マイナス30度の冷気に肺まで凍り付いてやがて息絶えた。こんな所に長く居たら足もとから腐っていく。この街には絶望する以外に道はないのか。
“草原がなびく私の理想郷”
娘がくれた愛や喜び、思い出のすべて。
痛みや苦しみを受け入れて共に生きる道を選んだ。これ以上何も失いたくはないから。