ファイナルデスティネーションという映画をご存知でしょうか。自分が大きな事故に巻き込まれて死ぬことを予知した主人公が事故を回避した結果助かるが、主人公含むその事故で死ぬべきはずだった人々に死の運命が振り返るという映画です。
シリーズは5作目まで出ており、基本的な流れは「主人公が事故にあい死ぬのを予知→周囲の人を巻き込んで回避→回避した人々が次々と死んでいく」と変わりません。
この映画は、言ってしまえば冒頭の「主人公が事故にあい死ぬ」シーンを2時間近くやった、という印象です。
ファイナルデスティネーションシリーズを見たことがある方はおそらく私が言いたいことが分かると思います。
あの映画はその後の人々が死の運命に抗おうと紛争するのが一番の見どころです。冒頭のシーンは重要ではありますが、メインではありません。そこをメインに持ってきた今作が面白いと言えるのでしょうか?
群像劇を書きたかったという気概は伝わります。ですが、それにしては纏め方が極めて雑。ヘリコプターや救急車の音を鳴らすことで、他の人物のシーンでも時間軸が分かるようになっている構成は丁寧だと思いますが、結局のところ事故現場に全員が集まりました、そこで事故が起きてみんな死亡!以上の内容がないのが致命的です。
正直、映画としては面白くないの一言に尽きました。
ファイナルデスティネーションの新作の冒頭として5分くらいに纏めてしまえば良いと思います。タイトルは「ファイナルデッドビル」とか、そんな感じで(笑)