合うか合わないかでいったら合わなかった。様々な人の5時から11分間の世界が交差して、、各々の11分後、全ては急変する。その最後の数分間のカタルシスのために、それまでのシャッフル展開にやや苛々させられる。全員の運命が全て繋がっているようで、ラスト納得感薄い。後、これみよがしな不協和音と飛行機の轟音などの大音量で圧迫感煽るのが苦手だった。
昨日のダンケルクの音響は必然のリアリティ。本作は監督の作為と自己主張と美学が前に出過ぎて、監視カメラや犬の視点などの視点転換も既視感。でも、78歳の監督ということで、人生走馬灯の境地を感じられたのは良かった。確かに人生、どこでいきなり終わるかもわからない。その不条理感は伝わってくる。でも、好きかどうかというと、、
クライマックス、指先が離れる運命の瞬間の目を見開いた女優の血走った目が印象的。
それにしても、オムニバスと群像劇の間にあるものは難しい。この作品より、「クラッシュ」や「マグノリア」など人間ドラマをもう一段掘り下げた作品の方が好きだ。
