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ブレイク・ビーターズの小のレビュー・感想・評価

ブレイク・ビーターズ(2014年製作の映画)
3.6
舞台は1985年の東ドイツ。ベルリンの壁崩壊が1989年11月なので、社会主義国としての力をかなり失っていたこの時期、テレビで見たブレイクダンスに心を奪われた主人公フランクが仲間とチームを作り、路上でブレイクダンスに興じる。

革命を恐れる政府はブレイクダンスを禁止しようとするが押さえがきかない。すると一転、ブレイクダンスを公認してコントロールしようとするが…。

1984年に東ドイツで上映された米映画『ビート・ストリート』の影響を受け実際に起こった社会現象をベースにした物語。出演者にダンス経験者を集め特訓し、スタントの代役はなし。

見どころのダンスシーンはナカナカの出来栄えでノレる。<劇中のダンスの振り付けを担当したのは、伝説のダンサーとして世界的に有名なドイツ人B-BOY “STORM"(ストーム)>(公式HP)とのことだけど、全然知りません。スミマセン。

国家の力が弱っているとはいえ、表現の自由を抑圧される若者たち。最後はたまった鬱憤を爆発させるけど、カタルシスはイマイチだったかな。当時を経験した旧東ドイツの人なら、凄いと感動するのかしら。

若者が主役の映画らしく、チーム内での恋愛関係も描かれる。個人的にはアレックスがちょっと可哀想だった。モテなさぶりがあからさま過ぎないすか。あれじゃあ拗ねて、フランクと反対のことをしたくなるでしょ。と、モテないオジサンは、とても共感してしまうのでした。
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