Aya

めぐりあう日のAyaのレビュー・感想・評価

めぐりあう日(2015年製作の映画)
3.5
うわーなんつったらいいのか・・・複雑な話ながらそこまでま悲しい色合いにせず、母の心情を豊かに多角に描いたのウニー・ルコント、やるなぁ。

「冬の小鳥」もイ・チャンドンの力だけではなかったんだな、と思いました。

理学療法士(PTさん。リハビリ療法の中でも直接的に体に触ったり動かしたりしてある程度普通の状態を目指す仕事)に着く美人で妙齢のエリザ。
彼女は10歳の息子とうまくいってない夫のクラス中、幼い頃養子に出されたことから、実の両親を探し始める。

しかし至る公的機関も守秘義務により情報を得られない。

一方ワンパク盛りでふてくされた息子の通小学校の掃除のおばさんアネットは身体の痛みをエルザに診てもらっていた。

偶然息子の学校の職員であること知ったお互いだが実はネットにも人には言えない秘密があった・・・。

まぁ、感のいい人ならわかると思います。
ぶっちゃけエルザの気持ちもわかる!
自分は実の親に会いたいだけなのに、だーれもなーんにも教えてくれない!
「人生、ブラボー!」とは真逆だよねw

一方アネットは中年で体も不調だし、自身の体型や見た目に自信がなく独身。学校の子供達には「ブルドッグ」というあだ名をつけられる始末。
自身の治療にマッサージをしている最中のエルザにも「気持ち悪くない?」と問う。
エルザは自分の仕事だし、そんなことで女性の価値は測れない、と「気にするわけがない」と言う。

もしかしたらこの2人は友達になれたかもね・・・。

事が動き出してからが結構大変だったくない?!
アレですよねー「親も社会の一部だったんだ」問題ですよねー!

なまじっか、養子に出されたから本当の親に夢見てしまうエルザの気持ちもわかるし、やっとわかった親からしてもとても複雑・・・自分だって会いに来てくれた娘に、一度は手放したものの、仕方がなかった、今は良い人間だというところを見せたいと思います。

そうはいかないのが人生。
もちろん、会ってみたら超良い親!だった!ってこともあると思います。
なんかフランスが舞台なんですけど、カトリックが支配していたアイルランドの時代みたい・・・。

でも終わりはハートフルといっても良いほど平和。
人には差こそあれ時間が癒してくれる事があります。
Aya

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