前作は予想以上にギャグとアクションの配置が絶妙でちゃんとした映画だったわけで、そこがデップーらしくないという意見もあったみたいだけど。
今作は前作の物足りなかったところをこれでもかというぐらいに盛りまくってる。バイオレンスなアクション、悪趣味なギャグ、よっぽどのマニアじゃないと分からないような小ネタの数々。映画全体のバランスを壊しかけてまで全てが増量されています。
多くの映画のパロディかつオマージュがことごとくツボにハマって私はかなり楽しめたのだけど、一方でこれは「レディプレイヤー1」でも少し思ったのだけどネタ元を探して喜んでいるだけなのでは?と考えることもあって映画的な楽しさってこれで合ってるのかと思わなくもない。ただそれさえも超えて面白い。前作のような分かりやすさは失われているのかもと思うけど続編の作り方として正しい娯楽作だ。
アクションの見せ場が多くなってキレが増してるのは嬉しいけど、キメの画っていうんですかね、誰かと語り合うようなアクションは不足していたような気がします。
007風のオープニング。悪い予感しかしなかったヘリコプター降下のシーン。突然の有名俳優のカメオ出演。氷の微笑のパロディ。やりすぎなエピローグ。久しぶりに劇場で声を出して笑いました。劇場の雰囲気も良かったのもあるけどやはり映画は映画館で見てナンボなことを確認しました。a-haのTake On Meの使い方にはグッときました。
私としてはエクスペンダブルズ3以来にテリー・クルーズに会えたので嬉しい限りでした。変に活躍してもあれなので丁度いい加減で出てくれました。ありがとうございました。
前作に続き結局はヒーロー映画として正統なつくりが好ましいです。この路線で突き抜けて欲しいですね。