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デッドプール2のMASHのレビュー・感想・評価

デッドプール2(2018年製作の映画)
4.0
いや〜、笑って泣けるとはまさにこのこと!…いや、8割ぐらい笑いであるが。でも、意外と感動させるシーンも多くあって、ふざけまくっている割には下手なアメコミ映画よりも真面目なテーマ性を持っている。低予算で高クオリティであった前作であったが、続編である今回は高予算で高クオリティという。『デッドプール2』という映画においてベストな形であったのではないだろうか。

まずそのきギャグシーンも面白さといったらありゃしない。劇場でも僕も含め多くの人がゲラゲラと笑っていた。上映時間の8割ぐらいはずっとギャグが連発され続けるので、後半は笑い疲れてしまったほどだ。特にあのXフォースのシーンは笑ったな〜(観た人ならわかるはず)。映画関連のネタも多くはさまれており、『グーニーズ』や『氷の微笑』、『愛のイエントル』などの映画のネタも多く、非常に満足できる笑いとなっている。

アクションシーンもクオリティが格段に上がっている。クオリティというかアクションシーンの量が増えたという感じであるが。一つ一つのアクションにちゃんと盛り上がりがあって、そこら辺は流石『ジョン・ウィック』の監督といったところだろうか。キャラクターもいい感じで、特にドミノは今までのアメコミ映画に出てこなかったタイプの能力なので、非常に新鮮であったし、デッドプールとの相性も良かったように思える。

しかし、全て気に入ったというわけではない。まず、ケーブルの位置付け。映画自体にもネタにされていたように完全に『ターミネーター』な訳だが、ケーブルをそのように扱ってしまうのはややもったいない気がする。あまりギャグシーンに絡んでこず、物語のシリアスな部分にのみ絡んでいる。もっとデッドプールに引っ張り回されるケーブルを観たかった。ジョシュ・ブローリンというチョイスなだけに少しもったいない。

そして、やや演出がくどい。その演出のくどさをネタにしているのは良かったが、それ以外でも普通にくどい。感動シーンは確かにアメコミ映画の中では一番くらい良く出来ているが、それを強調しようとしすぎて、中心の軸である「笑い」とぶつかり合ってしまっているように感じるシーンもしばしば。要は詰め込みすぎなのだ。

ついつい批判も書いてしまったが、全体的にはかなり楽しめたと言える。笑いと興奮と涙がデッドプール流にこれでもかと詰め込まれた作品だ。

2回目 4点
(2019年6月30日 Blu-ray)

1回目 4点
(2018年6月8日 TOHOシネマズ なんば)
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