前作よりずっと良くなって面白くなった。前作はオリジンでもあり、俺ちゃんのナルシズム全開、バイオレンス描写、メタ発言もこんなに入れてますよ、という意識がヒシヒシと感じられたが…今回は「こなれてきた」ということかもしれない。
俺ちゃんナルシズムは恋人への気持ちに置き換わり、ストーリーがしっかり展開されてメタ発言も要所要所でポイントを絞って放たれるようになった。常にメタ目線ばかりだと観客もストーリーに入り込めなくなるし、いい変化。バイオレンスもギャグっぽくなってコミックスに近づいたような。
死ねないデッドプールという特徴を活かした脚本は、身体がバラバラになったあとのデッドプールがどうやって再生するかという疑問にも答えてくれる。ケーブルが登場したことで、未来をどうするかのテーマが入ってきて奥行きが出た。他の映画と比べるとキャラクター数も(あえて?)少なくてやや地味な感じもあるが、普通に面白いのはこっちでしょ。