MakikoHirata

アトムとピース 瑠衣子 長崎の祈りのMakikoHirataのレビュー・感想・評価

5.0
イメージフォーラムで新田監督の最新作『アトムとピース』を鑑賞。長崎に住む被爆3世の女性が原子力とは何かという疑問を持って、日本を旅するドキュメンタリー。

2016年、福島原子力発電所事故から時間が経ち、多くの繊細な事情から、放射能について口にする人は減ったように思います。見て見ぬフリをする今のわたしたちに、まるで「本当にそれでいいの?」と問いかけてくるような作品でした。

改めてもう一度、原子力の恐ろしさを感じるとともに、日本の政治家たちがいかにアメリカという大国に飲まれてきたかを知ることができます。このことは原子力だけではなく、わたしたちが今、理解すべきことです。

六ヶ所村のあさこハウス。亡きあさこさんが立ち退きを拒否したエピソードはふと、沖縄の米軍基地に反対する辺野古のみなさんの姿を連想させました。原子力をテーマにしながら、今の日本に潜む多くの問題と全てが繋がっているように感じました。たくさんの人に見てもらって、何を感じたか聞いてみたいなと思いました。
MakikoHirata

MakikoHirata