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淵に立つの556のネタバレレビュー・内容・結末

淵に立つ(2016年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

浅野忠信の紳士な服装・口調なのに滲み出る不穏な佇まいや、河原で突然見せた本音?の凄みは恐ろしかったし、真っ白なつなぎを脱いで真っ赤なTシャツになった瞬間はかなりぞっとしたしやっぱりな、とも思った。

そんな八坂よりも、本当にこの人やばい…と感じたのは利雄の方だった。
そのたちの悪いやばさ、古舘寛治がものすごく見事にはまっていて…ラストシーンあの後どうなったかわからないけれど、2人が助かっても助からなくても利雄のやばさはきっと直らないし、あまり明るくない未来しか見えなかった。

個人的に妻の罪は、それほどではないと思う。
利雄の無自覚なやばさ・八坂の凶悪さの、巻き添えをくってかわいそう。

もっと自分に語彙力があれば利雄をやばい以外で表現したいけど、難しい…

説明は少ないのにその背景やその人柄が見えるキャスト全員の演技がさすがだった。
特に筒井真理子さん。普通の家庭、なんとなく続いている信仰、流されてまんざらでもない浮気、からの大きな後悔と絶望と年月と諦めを感じさせる8年後、すごかった。
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