リンチプロデュースのドキュメントです。これが見たくてネトフリに加入しました。
脳内出血の後遺症で障害が残り、話す、書く、読む等、の言語機能がうまく繋がらなくなってしまった女性の話です。
視覚にも異常が見られるため、見慣れた風景もまるで赤ちゃんのように、初めて見るもののように感じられ、色彩も独特な色に見えるそうです。
急に新しい脳で、全く違う新しい人生を生きていかないといけなくて、今まで通りにいかないジレンマが彼女を苦しめます。
この作品は闘病をテーマにしたものではなくて、わたしは誰?わたしって何?を問う哲学的なものだと感じました。
脳は不思議で偉大なもの。
普段私達は、普通に会話して、何か考えたり、計算したり、話したり、読み書きしたりしていますが、その最中に脳の存在なんてすっかり忘れてます。いつもそこにあるのに意識していません。
わたしの本質は何?
「物質的に脳が傷ついてしまったらその傷は私自身にも影響するかしら」
「現実というものは単に私たちがそれが事実だと思い込んでいるだけのもの」
最後に直接リンチ監督に問いかけます「心を動かすのは脳なのかその逆なのか」
ラストにリンチの温かいビッグハグと愛を見ました。