トッシー

山本エリ「復元可能性ゼロ」と化すのトッシーのレビュー・感想・評価

3.6
インパクト絶大のタイトルと、
フランシス・ベーコンの絵画みたいな
やばいジャケット絵 & イメージ絵
そこに惹かれました。

アマプラで見放題!もあって観賞!

蔓延する「狂人病」。
戦争と京都空襲。
あの国の奴らはヤバイ。
復元可能性0%なんてもう人じゃない。

架空の日本、
ダークな設定は好みでした。
自主製作映画なんかな?
低予算なのは間違いなさそう。

このほとばしるアングラ感はね、
好み分かれるでしょう。

ちょっと前に観た
『メランコリック』もね、
同じくらい低予算かと思うけど
あれはアングラな感じ、
あんまりしなかったんですよ。

でもこれはアングラ感がすごい。
何と言うか、洗練されてない、
粗くてザラザラしまくってるのです。

カット割りの少ない単調な画作りや、
手持ちカメラっぽいブレブレの
長めのカットとか、
カメラワークが独特です。観づらい。

でもあえての狙いかもしれんですわ。

確かにこのアングラ感は
この映画にマッチしてたように思う。

あのクライマックス。

あのクライマックスは、
このアングラ感の中でこそ活きる…
そんな気がします。

山本エリの「復元可能性ゼロ」が
大爆発する、そのクライマックスは

そうなるだろうと分かっていても
衝撃。最悪。苦しい。不愉快。
悲しい。切ない。やりきれない。地獄。
何やってんのほんまに。

もしかしたら監督は、
このシーンを撮りたくて
後からストーリーとか設定を
考えたんじゃないでしょうかね?

まあ、考えすぎか。

間違いなく他人にお薦めはしづらい。

これなら断然、『メランコリック』を
お薦めします!

けどなんか印象には残るのよ…

2021-24
トッシー

トッシー