ぶみ

ガール・オン・ザ・トレインのぶみのレビュー・感想・評価

3.0
ポーラ・ホーキンズが上梓した同名小説を、テイト・テイラー監督、エミリー・ブラント主演により映像化したミステリ。
毎日通勤電車の窓から外を眺めている主人公が、不倫現場を目的したことから、巻き起こる出来事を描く。
アルコール中毒でもある主人公をブラントが演じているほか、レベッカ・ファーガソン、ヘイリー・ベネット、ジャスティン・セロー、ルーク・エヴァンス等が登場、どのキャラクターも心に闇を抱えているような雰囲気で物語は進行、特にアルコール中毒状態を視覚化したカメラワークは特筆すべきところ。
前半はあまり動きがなく冗長な感を受けるものの、物語が動き出してからの目眩く展開により、かなりの巻き返しを見せてくれる。
列車の進行方向で主人公の行く末を表現しているのは悪くないが、いくら原作がそうだとしても、タイトルをレディでもなく、ましてやウーマンでもなくガールとしたのは流石にやり過ぎか。
全体を貫く陰鬱かつ不穏な空気感が素晴らしく、列車のシーンをアクセントとして緩急がつけられているミステリのお手本のような一作。

私はいつも嘘をつく。
ぶみ

ぶみ