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ガール・オン・ザ・トレインのminorufukuのネタバレレビュー・内容・結末

3.3

このレビューはネタバレを含みます

離婚し、職も失ったヒロインの唯一の楽しみは毎日乗る電車の窓から見える屋敷に住む夫婦を観察することだった。彼らに自分の理想の夫婦像を重ね空想にふけっていた。ある日、その理想の夫婦の妻の方の不倫現場を目撃し、気になったヒロインは妻を尾行するが、泥酔していたため途中で記憶が途切れてしまう。翌朝、理想の妻は死体で発見され、ヒロインに疑いの目が向けられて…という話。

緻密な構成の骨太ミステリー。ヒロインがアルコール依存症で度々記憶を失う設定を活かし、観客を上手くミスリードして、謎に満ちたストーリーを構築している。加えて、女性の結婚、離婚、仕事、出産等に関わる葛藤や悩みを生々しく描いた社会派ドラマでもある。全体的に退廃的な空気が流れていた。映画としての出来はすごぶる良い。
ただ、僕好みの作品だったかというと、そうでもなく(^^)。メインの女性の登場人物はヒロインの他に「理想の夫婦」の妻とヒロインの元旦那の再婚相手がいるのだが、僕が寝不足で鑑賞したせいか、見た目や境遇が似ているせいかこの2人を判別できず、彼女らの立ち位置がなかなか理解できなかった。これは僕の集中力の問題かと。あと、面白い設定ではあるものの、事件の謎と解決方法自体は意外性無いので、驚きは少なかった。この設定は原作小説で読む方が楽しめるかもしれない。
女性が割と可哀想な立場で、男性陣がクズ揃いなので、男が見ると胸が痛い作品かも…
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