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ガール・オン・ザ・トレインの8のネタバレレビュー・内容・結末

2.5

このレビューはネタバレを含みます

つねに酩酊してる主人公の想像力の豊かさゆえフェイクの靄がかかる記憶のどこに真実があるのか?という視点はそもそも物語上では瑣末なことというか、これは元妻である主人公、後妻、彼女が電車から見つめ想像を膨らませる家に住む妻が異性に向けるセクシャルな視線、嫉妬心、依存病をある男は利用しある男は侮蔑し、しかし両者とも支配しようとしている点は同じというコテコテの本能についての作品でした… キリリとした女刑事に主人公側の視座をもつことをうかがわせる発言をさせたり、カウンセラーなのにいまひとつ本能にあらがいきれない医師がいたり…
電車を窓越しに見つめる女性たちや必要のない乗車を繰り返す主人公の姿などどこかへ移動していく自分をなんとなく望んでいても元凶に縋ることをやめずにレールを走り続けた側と、レールを切り替え自分で進路を取った側とで命運が分かれたのだろうと感じられるラストシーンは晴れやか
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