アズマロルヴァケル

デッド・ガールのアズマロルヴァケルのレビュー・感想・評価

デッド・ガール(2015年製作の映画)
3.3
アイデアが勿体無い映画

高校生のリンカーンは孤独な生活を送っていたのだが、苛めっ子にいじめられたせいで苛めっ子の顔にフォークを刺したせいでカルト臭い「心の目アカデミー」で更生することになる。しかし、寮仲間のアイザックがリンカーンの経緯をいいふらしたことでまたいじめグループがリンカーンをからかうように。リンカーンは立ち入り禁止となった地下室で「死んでしまえ」と願った。すると、彼の目の前にモイラという少女の霊が現れ、敵を一緒に倒そうと言うのであった。

まず、要はこのモイラはこの更生施設でいじめられ、自殺した後に現れた幽霊で、友達が欲しかったのかリンカーンやケイトリンと接触を図るのですが、上手くはいかず、この少女には救いがなかったのかなぁとしばしば。

で、面白いのはケイトリンがモイラと仲良くなったときにモイラがケイトリンの体を傷つけてはケイトリンが気持ち良さそうにしているいわばSMプレイは何とも言えない感じで好きでした。

モイラはこういったSMプレイなことで役立てばいいのに最終的には保安官や更生施設の所長、更には更生施設の若者たちを殺すといった暴走ぶりで無関係なのに殺してしまうという恐ろしさには頭が上がりませんでした。

ちょっと低予算ということで回想シーンもなく、画的な説明がないのが心苦しいのですが、モイラが金属片で相手をシンクロして殺す様は最高なので観る価値はあります。しかし、ドラマ部分が中途半端だし、モイラの活躍シーンを押し出したほうがもっと良かったのになあと思ってしまう劇場未公開映画でした。