河豚川ポンズ

トリプルX:再起動の河豚川ポンズのレビュー・感想・評価

トリプルX:再起動(2017年製作の映画)
3.8
新時代のアクションバカのための映画。
ヴィン・ディーゼルvsドニーさんという時点で傑作ということはほぼ確定している。

地球の衛星軌道上にあるすべての人工衛星をコントロールできる、通称「パンドラの箱」が正体不明の謎のグループの強襲によって奪われてしまう!
全く素性が掴めないことから“ゴースト”と呼ばれるそのチームに対抗できるのは、かつてNSAのギボンズ(サミュエル・L・ジャクソン)によって任命された伝説の“トリプルX”、ザンダー・ケイジ(ヴィン・ディーゼル)しかいない。
CIAのマルケ(トニ・コレット)は彼に接触し、再び世界を救う任務を告げるのだった。

ね?あらすじからしてもうバカ映画でしょう?
こんなので(一応)スパイアクションだなんて一体誰が信じるのか。
どう見てもワイルド・スピードシリーズの親戚みたいなもんだと思うだろう。
まあ実際やってることは確かにそんなところだけど。
とにかくド派手なアクションとノリの良さと頭の悪さで構成された、偏差値低めのアクション映画。
ストーリーも特別捻りなんてしない、悪いやつがいたらぶん殴る、敵でも悪いやつじゃないと分かり合えたのならうだうだ言わずに仲直り。
壮大なスケールのヤンキー映画か何かか。
でも面白いからそんな細かいことは気にしない。
1つの概念と化した“トリプルX”の一言ですべて丸め込んで解決していこう。

ヴィン・ディーゼルも良いけど、やっぱり自分は“宇宙最強カンフーアクションスター”ことドニーさんの活躍が見られるのが嬉しいですね。
ビルの天窓を破って侵入してきたり、無重力で2丁拳銃したりといつにも増して 張り切ってる。
キャラクターの性格的にも「導火線 FLASH POINT」みがあるし、明らかにドニー・イェンという俳優イメージそのものから形作られたキャラクターだと思う。
でも他のキャストも負けてない。
我らがルビー・ローズ姉貴やクリス・ウー、アイス・キューブ、そしてみんな大好きトニー・ジャー。
「トム・ヤム・クン!」や「ドラゴン×マッハ!」とかではあんなに深刻そうな顔をいつもしてるのに、この映画でのはっちゃけ具合ったらない。
他にも元フットボールプレーヤーとか、総合格闘家とか職業も国籍もとにかくごちゃ混ぜでスケールのデカい映画。
やっぱりスケールのデカいヤンキー映画が一番分かりやすい説明だと思う。

何やら続編の構想もあるようだけど、もしあるなら今度は文句なしのヒットを叩き出してほしいな。
ここで終わらせるには勿体無さすぎる。